中学受験

【中学受験の心構え】学習はもちろん精神力も体力も必要な関西統一入試のリアル~たくさんの人に支えられて~

こんにちは、mimiです。

塾講師時代、わたしは最難関校受験クラスの担当をしていました。
偏差値70以上の精鋭揃いでなかなかハードな日々でした。

本当にすごい量の課題とお金、体力、気力を消耗したのに不合格の子が毎年一定数いました。

ましてや、全落ちしてたらどう言葉をかけたらいいのかわかりませんよね。

こちらは関西。
灘中も射程距離にありながら、余裕だと言われていた滑止めまで落ちた子を何人も見てきました。
繰り上げ合格以外、もう可能性が残っていないとき、親としてどんなふうに言葉をかけてあげるべきか答えはありませんが、そんな波を越えて今、元気に過ごしている元生徒の当時を思い出しながら入試当日に起こるであろうことを書いていきます。

中学受験で滑り止めが不合格だったら

滑り止め校は安全な学校を選びますよね。
塾も安心して送り出せる学校なんで、ここでの不合格は本当に胸が痛みます。

他人事ではなく、必死で何年も一緒に頑張ってきた子どもの不合格は、教えてきた身からしても辛いんです。

わたしたち塾講師は、まさかの一報を受けたら、翌日にある受験までに子どものメンタルケアとお母さんのメンタルケアをします。
できるだけフォローをしないと、高確率で全落ちするからです。
実際、初日校の不合格はかなり響きます。
お母さんの気持ちはわかりますが、ここはグッとこらえて翌日校に向けて立ち上がってください。

また、回し合格も大変なんです。
これは上位校の話になります。
安全校と言われた学校のコースから(関西なら初日の清風など)回し合格された子のメンタルも大変なものです。

回し合格だから合格でしょ?

そう思うかもしれませんが、学校内で偏差値に開きがある場合、そのコース以外は行かない選択する家庭が大多数です。
全落ちではないけど行く学校がないという意味で全落ちとあらわす家庭も多いのです。

親だけで収集がつかないときは、すぐに塾に連絡してください。
塾はそういったことを想定して翌日の受験のための言葉がけやメンタルケアをしてくれるはずです。
わたしの知ってる限り、塾の先生と向かい合って泣いて泣いて、話をして、前向きに切り替えていく子が何人もいました。

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受験当日の体調やメンタル

子どもの偏差値に合った学校の対策をぬかりなくしていて、場所負けや緊張せず本来の実力を出せる子とそうでない子がいます。

体調管理も勉強、とわたしは息子のときに毎日言ってました。

当日熱を出して本領発揮できないパターンもたくさん見てきました。
最近は、午後日程が出てきて、1日2校を●日間、みたいな子もいるんです。
知力はもちろん体力もないとこのスケジュールはこなせません。

具体的に午後日程である奈良県の西大和学園を例にします。
2日目午前日程でどこか、午後日程で西大和学園というパターンが多いです。

西大和学園の5教科受験問題を解いてみたらわかるんですが、かなり難易度が高く終わった頃には全精神力使い切ったようになります。

昔は1校受験しても全力でヘトヘトでしたよね。
午前で全力を出して、午後からあんな小難しい問題にまた全力で臨み、パターン的に3日目は奈良・東大寺学園か京都・洛南中受験が多いですよね。

わたしなら泣きたくなります。

とにかくそのときは気付かないけど、体力と気力の消耗は半端ではありません。

初日不合格の場合2日目にわかることが多いと思うので3日目に支障があります。
不合格と聞いて、すでに3校、4校消化している疲れが一度に出るという状況を何度も見てきました。
3日目のラインナップを見ると本命校が多いです。

不合格の知らせを受けても3日目に向かって2校受験が終わってから泣く暇もなく、最後の追い込みをかけないといけないんです。
男子、女子問わず初日の不合格を引っ張らないメンタル作りも必要と思っておいてください。

前受け校と後受け校を受験する子ども達へ

関西統一入試前に少し早い時期にある他府県入試に遠征に行く場合、間があるにしても一体何校受けるの?というくらい受験する子が多いのも最難関クラスの特徴です。
関西統一入試で志望校に合格しても、関東遠征に塾のため、自分のため理由はさまざまですが行く子がいますから、それも含めたら驚きの体力が必要なんです。

その候補になっている子どものお母さんはくれぐれも前受け校に体力を取られ過ぎないようにしてあげてくださいね。
通う学校に全力を出せる環境を作ってあげてください。

後受け校までは間がりますし、行く学校が決まってる場合心にゆとりがあるので合格する子が多いのですが関東受験組のことを思うといろいろな気持ちが交錯します。
(関東勢も遠征に来るからお互いさまですけどね)

全落ちにならない親の接し方

上にも少し書きましたが子ども以上に泣くお母さんがいます。
気持ちはすごくわかりますが、泣いてもどうにもなりません。
子どもは明日に向かわないといけないんです。
ここは塾講師と一緒に子どものケアに回ってください。

これが完璧な家庭は持ち直すことが多いです。
泣くのは受験が全日終わってからの覚悟を持ってください。
コワイ話をしたいのではなく、毎年一定数、絶対合格と言われた子がガタガタになるのは、まさかの不合格と不合格を知った親の対応・言葉に救われなかった子です。

まれに、お母さんが泣く姿を見て奮起し、頑張れる子もいます。

子どもはどんなタイプでしょうか。

お母さんが頼りない、儚いタイプの子どもさんはしっかりしています。
だからこそ一番辛いのに気丈にも「明日は必ず合格するから!」と真っすぐな目で覚悟を決めたようにそこからできる限りの猛勉強します。

親は「全部落ちたって死なない」「なんとかなる」「大丈夫じゃないかもしれないけどとにかく後悔しないようにあと少し頑張ろう」ぐらい言えないといけないなってたくさんの家庭を見て思いました。

涙を見せない、心が休まる言葉に希望を見出す子どももいると思ってくださいね。

まとめ

普段の親子関係が大きく関係してくる不合格通知が来たときの親の対応。

子どもが奮起型なのか、絶望型なのか10年以上育てていたらわかると思います。
どちらにしても受験の最中の不合格の知らせほど打撃を受けるものはありません。

ここが分かれ目、この夏の子どもの姿を目に焼き付けておいてあげてください。
頑張ってましたよね?
頑張ってないように見えても、ふつうの小学6年生は夏を満喫しているんです。
何時間も毎日塾で座ってるだけでも大変なんです。

心も身体もおかしくならないように、良い受験にしてほしいと思います。